さて前回での予告のとおり、英検1級二次試験(面接)の対策について書いていきます。
対象とする読者
先に申し上げておきますが、これから紹介する方法は、かなり「ズルい」方法です。少なくとも私の経験では、実際の英語力以上に英検1級二次試験の点数を上げてくれました。同様に、スピーキング力が英検1級合格点レベルに達していない人にとって、点数のかさ上げがある程度できるはずです。
ですので、もしもご自身の英語力を高めることに純粋に集中されているかたは、これからの一連の記事はご覧にならないほうが良いでしょう。あくまで「英検1級合格」を、最小の労力で手にしたいと思うかたを対象にしています。
そしてある意味当然ですが、この記事の内容を有効活用するためには、英検1級一次試験を合格できるレベルの英語力があることが大前提です(そもそも、それに合格していないと二次試験は受けられないのですが)。英検1級一次試験を突破出来る英語力と言うのは、もちろんそれだけで相当な英語力です。ただそれでも、普段からスピーキングをする環境にいないために、スピーキングを特に苦手にしている人は多いはずです。実は私もそのうちの一人ですが、英語を「勉強」することで身につけた人は、ライティングのように何秒か考える時間があれば良い英文が出てきても、とっさに口から英文を出すことが苦手なものです。そんな人こそ、これからの記事の内容は大いに役立つはずです。
その効果(ただし「ソースは俺」)
2019年3月時点で、この方法の効果を実証したのは私1人だけです。以下は、私の場合の「効果」の詳細です。
私は、1回目のチャレンジ(2018年度第2回)で二次試験を受けた際は不合格でした。その時の詳細スコアが下記です。この時は、特に対策らしい対策をせずに試験に臨みましたので(一次試験の突破で力を使い果たしてしまっておりました)、これが純粋な私自信の英語力の評価と言ってよいでしょう。
私は、1回目のチャレンジ(2018年度第2回)で二次試験を受けた際は不合格でした。その時の詳細スコアが下記です。この時は、特に対策らしい対策をせずに試験に臨みましたので(一次試験の突破で力を使い果たしてしまっておりました)、これが純粋な私自信の英語力の評価と言ってよいでしょう。
それが4か月後、2018年度第3回では、下記のように点数を上げ合格を勝ち取りました。これから書く内容の対策以外の対策は、特にしておりません。SHORT SPEECHの点数が5点から7点に増えたのは、この対策が功を奏したと確信しています。また、間接的にはINTERACTIONの点数向上にも貢献したと考えております。
その対策も、始めたのは二次試験の3日前程度からです。それくらいに効率よく効果を上げられる対策なのです。
とは言っても、これは私だけの我田引水の実証でしかありません。もしも、この対策を実施して効果が有った、もしくは無かったと言うコメントをお寄せいただければ幸いです。是非ともBlogのコメント欄や、ツイッター返信などでお待ちしております。
英検1級二次の対策の難しさ(付け焼刃対策など無い??)
今まさにこのBlog記事を読まれている皆様の中には、英検1級二次の効率的な対策を探して、検索エンジンなどで探してこられたかたも多いと思います。
どうですか?よさそうな記事は見つかりましたか?
私も受験前は、インターネットに頼って色々な記事を読みました。多くの記事は、付け焼刃的なものではなく、正攻法が書かれているものだったかと思います。数日程度の対策で英検1級二次を突破しようなどと不純なことを書いた記事は、少なくとも私は見つけることが出来ませんでした。それだけ英検1級の二次試験と言うのは、本来の意味での高い英語力が求められると言うことなのでしょう。
でも、「無駄な努力」と言うものが嫌いな私は、付け焼刃対策を諦めることができませんでした。ネットにその記事が無いなら、自分自身で考えることにしたのです。そのためにまず行ったのは、過去問の分析です。ありがたいことに、こちらのページには過去に出題された英検1級二次試験のトピックが豊富に掲載されています。
大量の過去問を見ると、「分野」は非常に多岐に渡っています。それは例えば「政治」「経済」「教育」「医療」「科学」「環境」「文化」「メディア」と言った分野で、例えばこちらの対策本では、そのような分野毎にどのような論理を展開すべきか模範例が紹介されています。でも、このような分野毎に予め準備をしておくことは、ちょっと気の遠くなるような話です。加えて、仮に分野毎の準備が出来ていたとしても、本番試験の出題トピックが全く予想もしない方向に行ってしまうことは容易に予想できます。あまり効果的な対策とは言えません。少なくとも私にとっては、上記の対策本は全く役に立ちませんでした。
でも、「分野」とは違った観点で過去問を見ていくと、ある一定の頻出出題パターンが見えてきました。そしてそのパターンに気づくと、相当に広範囲に使える「英検1級二次試験用定型パターン」が見つかったのです。
英検1級二次試験 頻出論理パターン
その頻出出題パターンは、出題トピックの「論理構造」に着目することで見つかります。「分野」など気にする必要はありません。これに着目すると、次のパターンが極めて頻繁に出てくるのです。
それは
ちなみに、以下は2017年度第2回(午前&午後)に出題されたトピックですが、10個のトピックのうち、なんと半分の5つがこの論理構造に当てはまるのです。(赤字の部分)
このうち、2, 4, 7, の3つについては、「too」あるいは「enough」と言うキーワードがあって、そのものズバリです。
5と7については「too」も「enough」もありませんが、言っていることは「過度か?」「十分か?」と言うことです。
5は「インターネット上の過激主義を対処するために、もっと何かされるべきか?」と聞いていますが、「インターネット上の過激主義の対処は、現状で十分か?」と解釈しても、良い回答は得られます。
同様に7も「現代の教育で、歴史の研究はより高い優先度が置かれるべきか?」ですが、「現代の教育で、歴史の研究に十分な優先度が与えられているか?」と言うように解釈できます。
論理構造が決まれば、回答パターンもある程度決まる!
このように出題トピックの論理構造を特定すれば、ある一定の回答パターンを用意して、それに必要なパーツを当てはめるだけで、極めて簡単に2分間のショートスピーチは完成します。次回は、そのパターンについて、具体的に説明していきますので、どうかお楽しみに。
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コメント、ご質問など歓迎します。
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大量の過去問を見ると、「分野」は非常に多岐に渡っています。それは例えば「政治」「経済」「教育」「医療」「科学」「環境」「文化」「メディア」と言った分野で、例えばこちらの対策本では、そのような分野毎にどのような論理を展開すべきか模範例が紹介されています。でも、このような分野毎に予め準備をしておくことは、ちょっと気の遠くなるような話です。加えて、仮に分野毎の準備が出来ていたとしても、本番試験の出題トピックが全く予想もしない方向に行ってしまうことは容易に予想できます。あまり効果的な対策とは言えません。少なくとも私にとっては、上記の対策本は全く役に立ちませんでした。
でも、「分野」とは違った観点で過去問を見ていくと、ある一定の頻出出題パターンが見えてきました。そしてそのパターンに気づくと、相当に広範囲に使える「英検1級二次試験用定型パターン」が見つかったのです。
英検1級二次試験 頻出論理パターン
その頻出出題パターンは、出題トピックの「論理構造」に着目することで見つかります。「分野」など気にする必要はありません。これに着目すると、次のパターンが極めて頻繁に出てくるのです。
それは
「・・・は、過度に・・・ではないか?」
あるいは
あるいは
「・・・は、十分かどうか?」
と言う論理構造の出題トピックです。ちなみに、以下は2017年度第2回(午前&午後)に出題されたトピックですが、10個のトピックのうち、なんと半分の5つがこの論理構造に当てはまるのです。(赤字の部分)
- Can the consumption of meat be morally justified?
- Is the Japanese economy too dependent on manufacturing?
- Can the efforts of individuals change society for the better?
- Are enough public funds invested in the arts?
- Should more be done to combat extremism on the Internet?
- Will Asia dominate the world stage in the 21st century?
- Is enough being done to stop the illegal trade in endangered species?
- Has the quality of journalism declined in the digital age?
- Agree or disagree: Sexism has been eliminated from modern society
- Should the study of history be a higher priority in modern education?
このうち、2, 4, 7, の3つについては、「too」あるいは「enough」と言うキーワードがあって、そのものズバリです。
5と7については「too」も「enough」もありませんが、言っていることは「過度か?」「十分か?」と言うことです。
5は「インターネット上の過激主義を対処するために、もっと何かされるべきか?」と聞いていますが、「インターネット上の過激主義の対処は、現状で十分か?」と解釈しても、良い回答は得られます。
同様に7も「現代の教育で、歴史の研究はより高い優先度が置かれるべきか?」ですが、「現代の教育で、歴史の研究に十分な優先度が与えられているか?」と言うように解釈できます。
論理構造が決まれば、回答パターンもある程度決まる!
このように出題トピックの論理構造を特定すれば、ある一定の回答パターンを用意して、それに必要なパーツを当てはめるだけで、極めて簡単に2分間のショートスピーチは完成します。次回は、そのパターンについて、具体的に説明していきますので、どうかお楽しみに。
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